「自分の機嫌は自分でとる」
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「足をバーンとぶつけたら『イタッ!』っとなると思うが、足の痛みはしだいに減っていて、基本的に動物は忘れてしまう、という風になっているが、人間だけはバーンとぶつけて『イタッ!』となった後、『何でこんな目に会わなきゃいけないんだろう?』とか、『なんでこんな所にこんなものを置いてるんだ!!』とかいう風に、いわゆる痛みっていうものだけじゃなくて、
そこにプラスしてストーリーを生み出してしまう。」
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「痛みそのものより、その痛みの原因みたいなものの方に、モヤモヤしてしまうことってありますね。」
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「物語を瞬時に作り上げることができるというのは人間の凄さであるが、その反面、マイナスな感情を生み出してしまうこともある。」
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「まだ起きてないことに先回りすることもできますよね。この間、テレビでテニスの試合を見ていたのですが、プロのテニスプレーヤーってすごいですね。ボールのスピードが時速200kmくらい出てるみたいで、それを打ち返すって凄いと思いました。」
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「そうだな。一流のテニスプレイヤーだからこそ、200kmのテニスボールをバンバン打ち返せるな。それがなぜできるのかというと、これぐらいのスピードで相手が打ってきたらこういう弾道でボールがくる予想している。つまり、”ボールがこういう弾み方をする””相手のプレイヤーが打つ前にちらっと右側見たから右に来るはずだ””体の向きが左側だから、左側に来るだろう”という風に、
まだ起きてないことを先回りして予想するという物語を作れるから、200kmの球でも打ち返せる。」
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「200kmのボールが飛んで来てから反応していたら、間に合わないですね。」
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「そうだな。ボールが来る前にもう物語を作り上げ、打つことができている。これが人間の凄さ。ところが、この物語を作り上げることによって、マイナス感情を増幅させたり、繰り返すという弊害も起きる。例えば、会社のメンバーが自分の方をチラチラ見て話をしているとする。」
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「自分の話をしているのかな?って思ってしまいます。」
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「もしかしたら、私の悪口を言っているかも?と疑ってしまうこともあると思う。事実は『仲間がチラッとこっちを見ただけ』『仲間が自分の話ではなくて何か話をしてるだけ』ということもある。でも、『その何かはきっと私の悪口だ』と思ってしまうかもしれない。こういう物語を勝手に自分で作り上げていることもあるだろう。この物語を作り上げるという卓越した能力が、自分のマイナスの気分も作ってしまうということ。」
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「良い意味でも、悪い意味でも、事実とは関係なく、物語を勝手に作ることができるのですね。」
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「世界三大幸福論というものを提唱したフランスの哲学者、アランさんはこう言っています。世界三大幸福論とは、ヒルティの『幸福論』・アランの『幸福論』・ラッセルの『幸福論』です。」
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人間は気分に左右される生き物だ
気分が良ければ何でもよく見える
悪ければ何でも悪く見える
その日の気分で見える世界がガラッと変わってしまう
気分を刺激するのは外的な要因だ
晴れの日なのか雨の日なのかでもなんとなく気分は違う
体調はもちろん、きっかけ一つで気分は簡単に左右されてしまう
気分というのはなかなかじっとはしてくれない
まるで落ち着きのない子供のように、気分で動くのは子供だと言われても仕方がない
キレイに片付けた部屋も、しばらくすると散らかってくるということはよくある
物事というのは秩序立った状態からの無秩序の状態に進むという、エントロピーの法則が働くからだ
✅エントロピーの法則
▷物事は放っておくと乱雑・無秩序・複雑な方向に向かい、自発的に元に戻ることはないという法則。
人間もほったらかしにしておくと悪い方に進んでしまうことが物理的にも証明されている
つまり、落ち着きのない気分はそのままだと悪い気分に流されてしまうのが自然なのだ
悩んだり落ち込んだりすることは誰にでもある
それ自体は悪いことではない
そのままずっと何もしないでいると、それが気分に支配されてしまう
散らかった部屋を自分の意志で片付けるように、落ち込んだ気持ちは自分の意志で持ち上げることができる
つまり悲観主義は幼稚な子供であり、楽観主義こそ大人の振る舞いと言えるのだ
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「平易な言葉、つまり優しい言葉で言うと、自分の機嫌は自分でとること。これが大人の振る舞いであり、逆に自分が落ち込んでることを周りに撒き散らしたり、さらに落ち込んで行くのは幼稚で社会生活を乱す人になるということ。」
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「自分の気分を自分で上げていく方が大人らしくて、より素晴らしい人間に近づけるコツなのですね。」
⭐参考サイト
鴨頭嘉人 公式サイト カモブログ🔥
“人間は地球上一番落ち込みやすい生物である”
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