「言葉のグラデーション」
🐹
「この地球には数多くの生き物がいるのに、私たちのように言葉を話せる生き物はいない。例えば、
✅🐶「散歩に行きたいワン」
✅🐱「今日も暑いニャー」
✅🐷「お腹が空いたブヒ」
なんて話す、動物はいない。動物用の翻訳機?もあるみたいだが、自力で伝えることはできない。私たちだけが、言葉を巧みに使うことができる。」
🐥
「言葉を使いこなせるって、とてもすごいことなんですね。」
🐹
「そうだな。しかし一方で不自由なところもある。例えば、”青い空”と、誰かに伝えたとき、これは、空が青いことをただ単に伝えたいわけではないと思う。そこには、以下のストーリーみたいに、色んな感情が詰まっていると思う。」
⭐️
🐰
「来週は待ちに待った、はなちゃん🐥の小学校の卒業式ね。だけど、天気予報だと雨なのよね。この日は晴れてほしいわ。」
🐹
「まぁ、残念だけど、こればっかりは仕方ないな。」
(卒業式当日)
🐰
「ねぇ、見て見て!雲ひとつない、”青い空”よ!!
🐹
「見たこともないくらいの”青い空”だな!!」
🐰
「まるで、今までの私たちの頑張りを祝福してくれているみたい。本当に嬉しいわ。きっと、私の日頃の行いが良いからね。」
🐥
「それはないと思います。」
🐹
「んー
🐰
「なんでよ。」
⭐️
🐹
「会話の中の、”あおいそら”のたった5文字だが、そこには文字だけでは表現しきれない、たくさんの思いが込められている。青という1色だけでは表現しきれないものを、青1色で伝えようとしている。」
🐥
「そうですね。”青”という文字だけでは、伝えきれないくらい、色んな思いが含まれていますね。」
🐹
「たとえ、色が12色でも、24色でも、72色でも、私たちの感情を表現するためには全然足りない。
私たちは、数えきれないほどの気持ちのグラデーションを、それに近い言葉を探して表現しようとする。なので、自分の思っていることを完璧に伝えることは、ほぼ不可能。『自分の言いたいことが上手く伝えられない』というのは、当たり前である。」
🐥
「私たちの感情は、言葉では伝えきれないくらい複雑なんですね。」
🐹
「そうだな。なので、伝えたいことを上手く伝えらないときがあって当然である。上手く伝えられるかどうかは分からないけど、少しでも分かってもらえたら嬉しいくらいの気持ちが良いと思う。」
🐥
「言葉だけでは伝えきれないところがあるから、表現には個々の美しさが生まれるかもしれませんね。」
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