5月14日(木)、東京ビッグサイトで実施されました「EDIXセミナー東京2026」に伺いました。
1.背景と目的
教育現場では、教員の働きやすい環境整備・急増する不登校やいじめ問題への対応・ICTをどのように活用していくか等の様々な課題があります。本視察が、教育現場での課題解決のヒントや学校教育の質を高めていくための一助となれるよう視察させていただきました。


2.内容と成果
『先生は第二の相談相手⁉︎ーAIに先に相談する世代に、学校は何を提供できるのか』『日本の学校教育はどこに向かうのか』『数式とARで「デジタルの森」を育てよう:プログラミングで広がる新しい美術のカタチ』の3つの講演を受講させていただきました。教育DXに繋がる機器や授業で使える製品を持った、さまざまな企業の出展もあり、拝見しました。
○『先生は第二の相談相手⁉︎ーAIに先に相談する世代に、学校は何を提供できるのか』
教育の本質は「人が人を教育する」ことにあり、AIは教師が生徒と向き合うための強力な支援ツールとなります。事務作業や宿題を個別最適化するなどAIが担うことで、教師は生徒の悩みを発見し、心に寄り添う時間を確保することができます。AIは思考の拡張を助けますが、実体験に基づく創造性や、対話を通じて思考を芽生えさせる力は人間にしか備わっていません。基礎を固めた上でAIを賢く使い、人間同士の繋がりを軸に据える教育が大切です。
○『日本の学校教育はどこに向かうのか』
これまでの日本の教育は、大人が決めた枠組みに従う「管理」の場でした。しかし、不登校や教員の過重労働が深刻化する今、必要なのは「管理」から「主体性」への転換です。子どもが大人になっていくために、誰かから何かしてもらうことを待つのではなく、子どもが自ら計画し、決定する力を身に付けることが大事です。不登校は日本や韓国での特有の問題であり、学校に行かなければならないという閉塞的な考え方ではなく、学ぶ場所を学校に限定することなく、子ども自身が学ぶ場所を選択でき、教育課程を修了できる社会にしていくことで不登校は解決していきます。また、トラブルが起こったとき、大人が介入して解決したがることは良くなく、ときには子ども同士でぶつかり合い、どのようにしたら解決できるかを当事者同士で考え、対話を通して、合意形成を図る力を身に付けることが、自分の人生には自分が責任を持って生きることにもつながります。この当事者意識こそが生きる力となります。リーダーを待つのではなく、自ら考え行動する主権者を育てる教育が、社会を変える鍵です。
○『数式とARで「デジタルの森」を育てよう:プログラミングで広がる新しい美術のカタチ』
三田国際科学学園高等学校1年生の数学と美術を横断する授業は、自然界の数理的規則を理解した上で、それを意図的に崩し、自分らしい植物を創り出す試みです。生徒は数学の「知性」と美術の「感性」を融合させ、個々の違いが集まることで自由で豊かな空間を構築します。先生の問いを生徒が自由な発想で形にするこのプロセスは、知識をアクションに変える力を育みます。既成概念に縛られず、教員を超えていく「発想の自由人」を育てることも大事にしています。



私見
事務作業など機械的な仕事はデジタルで効率化を図り、授業・悩み相談など人間的な仕事は人と人の対話を大切にした指導が大事であると考えております。また、デジタルに振り回されてしまう子どもではなく、デジタルを上手く使いこなす子どもを育てていくことが大事です。自由な形で発想することと、自分勝手に発想することは別物であり、基礎となる学力や社会での基本となる考え方などを学んだ上で、子ども達が主体的に考え、課題に立ち向かい、自由な発想で羽ばたいていける教育を要望させていただきます。

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