「正義を貫く覚悟」
🐻
「時に正義というのは、切ないものなんです。ですから、覚悟が必要です。」
🐰
「切ない正義って何かあるの?正義に良い悪いってない気がするけど。」
🐻
「現実はそう単純ではありません。ひとつ例を出して考えてみましょう。
例えば、
みみ🐰の親友が殺人を犯してしまったとします。その親友は、世界を良い方向に導く活動をしていて、それを応援する人も世界中にいます。殺人事件の捜査は、証拠不十分で難航していますが、みみ🐰だけが事件の真実を知っていて、それを警察に話せば、事件は解決すると思われます。ただ、逮捕されれば、親友が積み上げきたものは、ほぼ白紙に戻るでしょう。親友は泣きながらとても反省していますが、『逮捕だけは避けたい』とみみ🐰に強くお願いしています。
みみ🐰なら、どんな行動をしますか?」
🐰
「ん〜……。罪を犯したことは確かだけどね…親友だし、反省もしているし……私が黙っていれば、世界が良い方向に変わって、多くの人がもっと幸せになれる可能性もあるのよね……。難しいわ。」
🐻
「正義を貫くとすれば、みみ🐰は、警察に真実を話すか、親友に自主するよう説得するかなど、親友がしっかり罪を償える方法を考えます。」
🐰
「それは分かるけど、みんなそれぞれ、自分なりの正しさみたいなものってあると思うわ。」
🐻
「正義の定義なんて、立ち位置などで変わるということですか?」
🐰
「私は、この世に絶対的な正しさがあるなんて思えないわ。人種とか、民族とか、宗教とか、信条とか、いろんな要因で、正義の定義は変わっても良いと思う。」
🐻
「確かに、色んなバックグラウンドがあって、正しさもそれに合わせて変化すればよい、正義にも多様性みたいなものがあって、それを認めても良いという考えは、良く分かります。しかし、それは独りよがりの正義です。自分なりの正しさは、正義ではありません。どんな人間であっても、正義には主柱があり、それは不変です。どんなに不本意であろうとも、逃げ出さずに受け入れることでしか、本当の幸せを手に入れることは出来ません。」
🐰
「相変わらず、辛口ね。」
🐻
「みみ🐰たちが、これから生きる時代に、どんな未来が待っているかは分かりません。時には、正義を貫くことに、ためらいを感じることもあるでしょう。正義を貫くことで、とても辛い思いをするときもあるでしょう。しかし、たとえ悲観的な未来であっても、正義を貫く覚悟を持ち、乗り越えていかなければなりません。もしも、未来に限界があるとすれば、それは諦めた瞬間です。どんな未来であろうとも、正義を貫き通すことに、『もうこの辺でいい』などと言うことは、絶対にありません。」
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