無限の答え

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「無限の答え」

 

🐥
「むぎちゃん🐔、そら先生🐹の言っていること、おかしいです。」

 

🐔
「どうして?」

 

🐥
「オリンピック開幕前には、

🐹『オリンピック、こんな時にやらないほうが良い!』

と言っていたんですけど、オリンピック始まったら、

🐹『ジャパンのハチマキして応援してたな♪』

と言っていました。以前言っていたことと今日言っていたことが違います。」

 

🐔
「そら先生🐹、面白いわね。」

 

🐥
「そら先生に、前言ってたことと違いますよって伝えたら、

🐹『本当か?覚えてない!』

という風にちょっとおちゃらけてました。」

 

🐔
「そら先生🐹、オリンピックが始まったら、夢中になってしまったのね。」

 

🐥
「言っていることが違くて、ちょっと納得いかないです。」

 

🐔
「そうなのね。でもね、”今のそら先生🐹”と”開幕前のそら先生🐹”は違っても良いと思うわよ。」

 

🐥
「どういうことですか?」

 

🐔
「はな🐥、この間、遠足に行って、そのバスの中で、どっちのDVDを見るかをみんなで決めた話をしてくれたでしょ。」

 

🐥
「はい。ドラえもんを見るのか、クレヨンしんちゃんを見るのか、みんなで手を挙げて、多いほうのDVDを観ようってなって、私はクレヨンしんちゃんが見たかったんですけど、ドラえもんのほうが多かったので、ドラえもんを見ました。見始めたら、なんだかんだ面白くて、みんなと一緒に笑ってました。」

 

🐔
「そら先生🐹も、そんな感じだと思うわよ。」

 

🐥
「なるほど。」

 

🐔
「話していることは、その時の自分にとっての真実。はな🐥は、そら先生🐹の話を真剣に聴いているから、1週間前だろうが、1ヶ月前だろうが、1年前だろうが、同じ答えを言ってほしいと思う気持ちがあったはず。」

 

🐥
「そうですね。そら先生🐹だから、言っていることを変えないでほしいって気持ちはありました。」

 

🐔
「そうよね。でも残念ながら、そら先生🐹も変わっていっているの。だから、前の話と今の話の答えが変わっても、仕方ないと言えば、仕方ないこと。もちろん、内容によっては10年でも100年でも同じことを言うわよ。変えてはいけない内容もある。そら先生🐹が教えてくれていることは、10年前だろうが今日話そうが、何も変わらない。でも、そら先生🐹に、オリンピックについてどう考えますか?と聞いた答えは、1週間前のそら先生🐹と、今のそら先生と言っていることが、変わってしまってもおかしくないわね。」

 

🐥
「時間が経てば、変わっていく答えもあるのですね。」

 

🐔
「そうね。そもそも、答えは一つしかないと捉われてしまうことこそが、ちょっと危険だわ。そら先生🐹という同じ先生なのに、答えがいくつもあるのがおかしいということだけど、私たちが一つの答えに固執しすぎてしまうのは、答えは一つであってほしいという気持ちがあるからだと思うわ。でも、感情は一つには収まらない。」

 

🐥
「答えは一つでなくても良いのですね。」

 

🐔
「答えが一つにならないことはたくさんあるし、ましてや、みんなどう考えるかなんて、絶対に一つじゃない。もちろん、行動をする時には一つを選ばなければいけないということは多いわよ。例えば、困っている人に手を差し伸べるのか、差し伸べないのかというのは、行動は一つかもしれないけれど、

その時に、

✅手を差し伸べた方が良いな!

それとも、

✅いや、ここで手を差し伸べたら、もしかしたら目の前の人の将来にとっては良くないから、待つことも優しさかな?

ということもあるから、どちらが正解とか不正解とかはないと思うわ。」

 

🐥
「一つの行動を選びながら、でもいろんな答えを頭の中に考えて生きていくのが大事ですね。」

 

🐔
「そうね。ある時はそれに悩み悶え苦しみながら。そんな風に悩み、悶え、苦しみながら、今の自分にとっての答えを出して生きていけることは、とても素晴らしいことよ。」

 

🐥
「たくさんの考えの中から、今の私の答えを見つけて行動していこうと思います。そら先生🐹に、ジャパンのハチマキ見せてくださいってお願いしてみます。」

 

🐔
「私にも見せてねって、お伝えして。」

 

🐥
「はい!」

 

 

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