不安への過剰反応

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「不安への過剰反応」

 

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「人間は不安に対して過剰に反応するようになっている。メディアが必要以上に不安を煽ることもあるし、不安を乗じて商品をちょっと嫌な感じで売る人もいるので注意しないといけない。人間の脳の特性をうまく活用しているとも言える。」

 

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「何もないところに、不安をつくり出すこともできるってことですか?」

 

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「できる。不安は健全な欲求が存在するから起こる。健康でいたいと思う気持ちが強い人は、病気になるのが不安になったり、仕事で成功したいという気持ちが強い人は、失敗が怖くなる。このように、不安になる原因には、~でありたい、~したいという欲求がある。すなわち、不安とは、それ自体で存在する何かではない。」

 

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「何も欲求がなければ、不安もないですよね。」

 

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「そう。ですから、不安を感じた時に、その不安自体を何とかするという発想ではなく、自分が持っている健全な願望を実現するためには何が必要かを考えることが大事。」

 

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「不安をどうにかしなきゃではなくて、今の自分にできることは何かを考えて実行することが良いということですね。」

 

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「健康でいたいなら、将来自分がどんな病気になるかを恐れて、戦々恐々として日々を過ごすのではなく、健康を維持するための健全な生活習慣を心掛ける。仕事で成功したいなら、失敗することばかり考えないで、成功する確率を高めるための努力をする。」

 

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「今の自分に、最大限できることは何かを考える自助の精神が大切ですね。」

 

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「そうだな。不安なのはメディアのせいだとか、国がいい加減だからだとか、そんな犯人探しをしても、意味がない。それよりも、不安に過剰反応しやすいということを受け入れ、自分にできることを実行したほうが幸せに生きやすいと思う。こんな研究がある。」

 

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「アメリカ、ミシガン大学の研究チームの調査結果によると、心配事の80%は実際には起こらないと言われている。さらに、実際に起きる20%のうち16%は準備をしていれば対応可能なものだそう。つまり、心配事のうち、実際に起こって対処できないのは4%しかない。将来のことに対して不安になることを、予期不安と言う。予期不安を感じると、人はストレスを抱えてしまう。また、こんな実験もある。」

 

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「マウスに、ブザーを鳴らしながら電気ショックを3秒間与える。それを何度か繰り返すと、途中からブザーだけを鳴らすようにしても、マウスはストレスを感じ続けるそう。これは人間にも当てはまること。実際に痛みを伴ったことが起きなくても、未来に対して不安を感じるだけで私たちはストレスを感じてしまう。だからこそ、私たちはいつも覚えておく必要がある。未来に対して、過剰な不安を持つより、今の自分に最大限できることに集中することが大事。」

 

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「不安になり過ぎて、自分から暗い未来を選択することは避けたいですね。明るい未来を描いて、そのためにできることを積み上げたほうが良いですね。」

 

 

 

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