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本日は杉戸町議場で、本会議が開会されました。
本会議で、「令和5年度 杉戸町一般会計歳入歳出決算」に対して討論をさせていただきました。
議席番号 4 番、久松祐樹です。議長(委員長)より発言の許可がございましたので、議案第61号「令和 5 年度杉戸町一般会計歳入歳出決算の認定について」賛成の立場から討論させていただきます。 厳しい財政状況でございますが、限られた財源を活用し、 住民サービス向上を図ることに努められたと評価させていただきます。
適応指導教室では、子どもたちひとりひとりの心に寄り添った指導・支援で進路がひらけた子どももいました。 シニア世代の生活のサポートや生きがいづくりなど積極的な取組がされました。 障がい者就労支援では、ケースワーカーがひとりひとりと向き合った支援で就労人数が増えました。 空き店舗等の活用など創業を支援し、民間と力を合わせて、町を活性化する取組など、他にも様々な取組が行われ、当初予算が問題なく執行されたと認識しております。
9月議会の一般質問では行政評価を取り上げさせていただきました。財政が限界に直面しており「あれもこれも」と事業を行うことはできません。「あれかこれか」の考えで歳出削減を図る必要があります。 6月議会の一般質問では民生費を取り上げさせていただきました。 民生費に占める割合が高くなれば、他の費用に充てる予算は少なくなります。
例えば、こども医療費無料でございますが、東京大学の飯塚教授らによる論文を一部抜粋させていただきますと、こども医療費無料に対して、1回 200円といった少額であっても、自己負担を課すことで、比較的健康にもかかわらず頻繁に医師を訪れる子どもの受診が大幅に減ることがわかりました。少額の自己負担は、不健康な子どもに悪影響を及ぼすことなく、比較的健康な子どもの過剰な医療需要を減らすことができると思われます。価値が高いとされる一部の治療を除けば、自己負担を「ゼロ」にすることは、不必要な医療を増やす可能性が高いことが分かりました。秩序なき医療費無償化を見直し、その上で「無料」と「無料以外」を医療サービスの価値によって使い分ける、「価値に基づく医療保険設計」を推進していく必要があるという論文がございます。
私は町民の生命・安全・財産を守るために、 必要なところに必要な分の支援を行う、セーフティネットとしての保証に留める必要があると考えております。経済的な支援は一時的には助かりますが、それは問題の本質的な解決策ではありません。
私は二宮尊徳の精神が大切だと思っております。小学校にもよく立っていた二宮尊徳像です。二宮尊徳で言えば、昼間は仕事で忙しいから、夜、行灯をつけ、布団をかぶって本を読んでいたら、伯父さんに見つかって「油もわしのもんじゃ。おまえは勝手に使うな」と言われたので、読書ができなくなりました。そして、「昼間の時間は働け」と言われる。だから、荒れ地を開墾して菜種を植えて、油を採って、それをまた売ってお金に換えて、自分でゼロから価値を生み出しています。そして、とうとう背中に薪を背負って、本を読みながら歩いている、あれが「資本主義の精神」です。ですから、質素倹約をするところでは質素倹約をしながら、勤勉の精神を失わずに自分の時間密度を高めていき、それから、人間的活動としての付加価値を増やしていくことが大切です。
さらに申し上げますと、「誰かから貰う」ではなく「誰かに与える」という考え方がとても大切だと思います。二宮尊徳は、たらいのお湯を自分のほう、手前に寄せようとすると、お湯は逃げて向こう側に行ってしまう。ところが、向こうのほうにやろうとすると、グルッと回って戻ってくる。「自分だけ得をして、他の人は損してもいい」とか思って、自分のところだけに集めようとしていると、逆に水は逃げて向こうに行くけれども、「他の人のためにと」やっていると、”情けは人のためならず〟で、自分に返ってくると説いています。
これらの二宮尊徳の精神が町の発展にも繋がっていくと考えております。苦しい中でも、 勤労勤勉の精神で頑張っている方々の努力が報われ、人と人との温もりあふれる町政、家族や地域の絆をより一層に強化していく町政を要望させていただきます。町民の血税をどこにいくら使うのか。費用対効果や実施成果を見極め、町も心も豊かな杉戸町を皆さまと目指していきたいと思っております。以上を賛成討論といたします。
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