「子育てのルール」
🐥
「むぎちゃん🐔」
🐔
「どうしたの?」
🐥
「学校の友達のみんなの家には、”17時までにはお家に帰る”とか、”ゲームとかテレビは1日1時間まで”とか、”夜は22時までには寝る”とか、いろんなルールがあるんですけど、私の家は何もなくて大丈夫ですか?」
🐔
「ルールがほしいの?私のプリンを勝手に食べないくらいは、ルールとして決めたほうが良いかしら?」
🐥
「……。食べませんので、大丈夫です。」
🐔
「それならルールはいらないわ。」
🐥
「ルールがいらない理由は、何かあるんですか?」
🐔
「あるわよ。その前に、一般の家庭(はな🐥のお友達の家)には、どのくらいの数のルールがあると思う?」
🐥
「うーん。10個くらい…?」
🐔
「ここでいうルールっていうのは、五箇条の御誓文とかみたいに”我が家のルール”を書いて貼っておくとかではなくて、”これはやってはダメだよ”とか、明文化はされていないルールも含むわ。その数が、一般的な家庭ではだいたい600個あると言われている。それを守っているとか、意識しているとかは置いといて、親から子に課せられるルールは600くらいなの。」
🐥
「結構多いですね。600個もあったら、覚え切れないです。」
🐔
「そうね。法律家とかでも、法律が全部頭に入っているわけではないし、よく活用するルール、あんまり活用しないルールもあるわね。そしてここが大事なんだけど、こういう色んなルールが課せられると、どうなると思う?」
🐥
「覚え切れなくて、もういいやって思います。」
🐔
「そう。覚えようとしても覚え切れないし、さらに、覚えようと必死になればなるほど、自分の頭で考えなくなっていくの。ルールとか常識は、自分の頭で考えるのをやめさせてしまって、その結果、”言われた通りにやればいいって”なっていくの。法律に違反しなければいい、みんなと同じだからOKというようにもなっていくわ。」
🐥
「なんか悲しいですね。」
🐔
「一般的な子どもには、600のルールが課せられていて、これが自分の頭で考える力とか創造力を下げているわ。一方で、クリエイティブな子どもが育つ家庭だと、ルールはたったひとつ。」
🐥
「?…プリンを食べてはいけないですか?」
🐔
「それは、はな🐥だけでしょ。自分の分は食べていいわよ。そのルールは、”自分がして欲しくないことを相手がやったときに、自分はこういう意見があるよとか、自分が思ったことをしっかり相手に伝える”というもの。逆も同じで、”自分がして欲しくないことをされたときに、自分がどう思ったかを相手に伝える”というルール。たったこれだけ。あらかじめ、いろいろと禁止をしたり、制限したりするのではなく、”なんでそうなるのか”を考えることが非常に大切なの。」
🐥
「”あれはダメ、これはダメ”と決まりを作らないで、自分の責任で、自分の意思で、自分で考えて行動するってことですね。」
🐔
「そうね。例えば、ご飯中にスマホを使っている子どもを注意する家庭とかもあるけど、注意して禁止するのではなく、なんで食事中にスマホを使うのは良くないのかを、子どもが自分で考えることが大事よ。」
🐥
「ご飯を作った人がどういう気持ちになるのかとかですか?」
🐔
「それはとても大事ね。美味しく食べて欲しいと思っているけど、スマホとか見ながら食べてたら作った人は悲しい気分になるわね。それに気付けると、注意しなくても自然と使わなくなると思うわ。たったひとつの応用の効くルールを子どもに渡して、それを子どもが自分の力で活用できるようにするの。子どもが成長して、仕事をしたり、家庭を持ったりしたときに、少ない情報でもそれを上手く活用していくための練習になるのよ。」
🐥
「ひとつのルールから、あれはどうかな?これはどうかな?と考えて、周りの人からはどう見えるのかを考えることが大切ですね。」
🐔
「ルールはなるべく少ないほうがいいわね。私はなくてもいいって思ってるけど。家庭だとできるかもしれないけど、会社とかだとルールが全くないは怖いかもね。あと、すでに多くのルールがある場合、それをまとめられないかを考えていくと良いと思うわ。家庭でも会社でも、ルールが多いと方針が良く分からないでしょ。それは、子どもとか社員とかルールが分からない人が悪いのではなくて、家庭なら親、会社なら経営者の責任であることがほとんどだと思うわ。」
🐥
「ルールを決めるって、分かりやすくて、楽になりそうな感じですけど違うですね。自分の頭で考えられなくなって、応用が効かなくなることもよく分かりました。」
🐔
「自分の頭で考える習慣ができてくると、判断も早くなるし、後悔も減っていくと思うわ。」
🐥
「はい。ありがとうございます。」
YouTube メンタリスト DaiGo
“成功者の家にはアレがやたらと少ない説【天才心理学者アダム・グラントの子育てルール】”
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