「森と川と海」
🐥
「むぎちゃん、ただいまー♪」
🐔
「おかえり、はな🐥。遠足はどうだった?」
🐥
「木漏れ日がとても気持ち良かったです。山に登って、大きな木があって、その木、人の手で植えられた木で、今年で50歳になるんです。」
🐔
「立派な木ね。」
🐥
「でも、植えた木が全部大きく成長してしまうと、森がぎゅうぎゅうの満員電車みたいになって、太陽からの光が地面に届かなくなってしまいます。そうなると、背の低い木がおひさまの光を浴びれなくなって、枯れてしまうそうなんです。そして、ちょっとした雨でも土砂崩れになって、私たちの住む町で被害が出てしまいます。」
🐔
「木が大きければいいというものではないのね。」
🐥
「そうなんです。だから、大きく育てる木は残して、それ以外の木は伐って、太陽の光が地面にあたるようにします。伐られちゃう木が、かわいそうだと思いましたが、重ねて強い木にして家具にしたり、お皿になったり、伐られた木もいろんな役に立つんです。」
🐔
「素晴らしいわね。私たちの生活でも、いろんなところで木が使われているわよね。木を使うことで後世に受け継がれていくから、それも魅力のひとつね。」
🐥
「あと、広葉樹という木もあって、雨を貯めたり、葉が地面に落ちて土の栄養になったりするとっても大事な木なんです。雨が降ると、その栄養が川に運ばれ、海まで行き、カキやホタテを美味しくしてくれるみたいです。」
🐔
「自然ってすごいわよね。サケ・マスの仲間は産卵のため生まれた川に帰ってくる。産卵後には死んでしまうけれど、産卵後の死体(ホッチャレ)が、森林の生き物の餌となり、さらには樹木などの養分にもなるわ。海の養分が森林にも運ばれることもあるわよ。」
🐥
「自然って本当にすごいです。上手くバランスを取っているのですね。」
🐔
「森林と海は水を通じてだけでなく、生物の営みを通じても循環しているわ。森と川と海は繋がっているわ。木を使うことで、森や川や海の生態系を守っている大切な役割を担っている。山に木を植えて、時間をかけて育てて、大きくなったら伐って、住宅や家具の材料にするのが林業の基本の仕事。森林資源を循環利用していくことが大切ね。」
🐥
「林業って、自然を相手にするお仕事なので危険が多く、伐採作業中に災害が起きることもあるようです。命を張って森林を守り、自然を守り、私たちの生活も守ってくれている方々がいることを忘れてはならないと思いました。」
🐔
「そうね。自然に耳を傾ける大切さがとても伝わってきたわ。自然の美しさが学べて、とても楽しい遠足だったわね。」
🐥
「うん♪」
⭐参考サイト
◯林野庁 「おかえりモネ」解説ページ
“https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/kouhousitu/okaeri_mone.html”
◯KAKUKI PROJECT 森と川と海は繋がっている おかえりモネから学ぶこと
“https://kakuki.jp/column/20210528/“
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