「500円ランチ」
🐹
「世界から見る日本の価格は、実はいろんな意味ですごい。」
🐥
「いろんな意味ですごいのですか?」
🐹
「安くて、質も良くて、最高な日本だと思うが、本当にこれで良いのか?を考えてみたいと思う。」
🐥
「安くて、質が良いより、もっと良いものがあるんですか?」
🐹
「日本は、安すぎる!これが今日の結論。」
🐥
「安くて、良いと思いますが。違うのですか?」
🐹
「一見、買う側からしたら、安いことは嬉しいように思えるが、本当にそうだろうか?と言うこと。例えば、アルバイトさんの最低賃金=1時間あたりの時給だが、これは国や都道府県で決められている最低時給というものがあって、実は日本はかなり先進国の中でも賃金の安い方になってきている。安いと言っても、日本の都市部や東京では時給1000円を超えているが、この金額は、都道府県によって差がある。なので、一律で「◯◯円!」とはお伝えしづらいので、大体の平均金額だと考えてほしい。」
⭐️世界の最低時給金額
✅日本 約800円
✅カナダ 約900円
✅ドイツ 約1000円
✅フランス 約1100円
✅オーストラリア 約1400円
🐥
「日本が800円で、オーストラリアは1400円!私は、オーストラリアで働いたほうが良いですか?」
🐹
「安くて、質が良い、最高の日本は?」
🐥
「んー……、オーストラリアでも、プリンは食べられますか?」
🐹
「食べられるとは思うが、本当に行くときは、お母さん🐔ともよく話さないとな。まぁ、はなちゃん🐥が、オーストラリアに行くか行かないかは、また別の機会にして、それぐらい日本っていうのは労働者が、安い賃金で働かなきゃいけない、という状態になっているということ。もちろん経済のことなので、要因は、労働生産性の問題や、消費者に対して働く人の人数のバランスなどなど、いろんな要素が絡んでるのでめちゃくちゃ複雑。なので一概に言えない所ではあるが、”日本の最低賃金は絶対値として安い”ということは明らかである。」
🐥
「確かに、日本はお給料が安いって聞いたことがあります。」
🐹
「そもそも、日本の物価は安い。最低賃金が安いことも大きく影響するが、もうとにかく商品を安く売るベースがあって、できるだけ安く!という企業努力が続いてしまっていると思う。例えば、ランチ500円って海外ではありえない。」
🐥
「むぎちゃん🐔と、サイゼリヤで500円ランチ頂きました。ハンバーグにライスとスープとサラダまで付いていて、安くて美味しかったです。」
🐹
「サイゼリヤ以外にも、ガストとか、バーミンとか、ファミレスに限らずに、いろんなお店で価格と質の競争が熱いな。例えば、アメリカでランチを食べようと思ったら、1500円から2000円ぐらいはすると思う。ロサンゼルスだと、もちろん2000円以下もあるでしょうが、だいたい2000円から2500円ぐらいがほとんどのよう。でも、日本は500円で食べられるお店があるし、はなちゃん🐥が行ったように、安くても美味しい。日本よりアメリカのランチのほうが3倍美味しいかと言えば、そうとも言えないと思う。日本は、賃金も物価も安い国ということ。」
🐥
「やっぱり、安くて美味しい日本が良いかもです。物価が安いって聞くと、安く良いものが買えていい国だなっていうふうに思いましたが、見方を変えると、賃金も安いってことですね。」
🐹
「そう。この内容は、経済学者から見ると複雑なことで、そんな分析だと足りないと思われるかもしれないが、安い価格で物が買えて、賃金が安いということが何を意味するのか。それは、国際競争力で言うと、安い国は勝てないということ。すごく浅い分析かもしれないが、経済が小さくしか回らないということ。」
🐥
「最低賃金が低いということは、1時間あたりにお金を回せる金額が少ないので、お金をあまり動かせてないということですね。」
🐹
「そう。だから、買う時も安く買えちゃうので、生活を営む上で、生活で使うお金が低く、経済をあまり動かせていないから、もらえるお金も低い国。それが今の日本。これは、発展途上国も同じ事が言えて、物が安くて働いても賃金が安い。経済が大きく回るという事は、物や商品を買うのに高いが、ちゃんと収入も高くなる状態で大きく消費が回っているって事だと思う。経済を、国際競争力の観点で見ると、大きく経済が回ってる国の方がやはり強い。今はまだ海外の方が日本に働きに来て下さってると思うが、これからどんどん日本での最低賃金が他の国より低くなっていくと、日本で働くメリットはなくなっていくかもしれない。」
🐥
「海外の方に支えられているところもたくさんありますね。働いて、いっぱいお金を貰って、そのお金を使って、大きく経済を回していくことが理想ですね。」
🐹
「そうだな。じゃあ、それなら、お金を大量に刷れば良いとか、国がお金を配れば良いとか、そんな単純なことではない。ただ、安く、安くとした先に、明るい未来はないということは、確かだと思う。将来、はなちゃん🐥みたいに、”日本で働いても、時給800円しか稼げないなら、オーストラリアで働いて1400円貰いたい!”と思うような未来はありえなくはない。少子化も進んでいて、日本のために働く若い力が、どんどん減っていくことも考えられる。」
🐥
「そうですね。日本で生まれながらも、日本で働くより、海外で働きたいって人が増えていくのはなんか悲しいですね。」
🐹
「そうだな。グローバルな人材も、もちろん必要だが、それでもやはり、自分の1番大好きな国は、自分の生まれたこの国、日本だと胸を張って言えるようになってほしい。グローバルになった時代だからこそ、日本の将来と向き合うことを忘れずに、ひとりひとりが何か少しでも、日本のために尽くしたいと思う人材を育てていかなければならないと思う。未来の子どもたちのために、次世代のために、”もっと価格を高くして、そして、もっと働いてる人の賃金を高くする”っていうことを考えていくことが必要だと思う。」
🐥
「少しでも価格を上げて、労働者の賃金を上げていく努力をしていかなければならないですね。」
🐹
「そうだな。最近は、いろんな飲食店で、ランチ500円とか、”安くて美味しいサービス”をしているお店が増えているように思える。ただこれは、あまり良くないし、お店の利益を上げるためには数を売らないといけなくなって、その結果、激務となり、さらに低賃金となってしまっているお店もあるはず。ここが日本では弱い部分だと思う。やっぱり経済っていうのは、”たくさん支払って、たくさん貰う!!”ことで、うまく循環すると思う。お金を貯め込むのではなく、循環させることが大事。」
🐥
「現状、いろんな課題がありますが、働いても働いても豊かにならない社会は変えていきたいですね。」
⭐参考サイト
鴨頭嘉人 公式サイト カモブログ🔥
“安すぎる日本!!ランチ500円の先進国って無いんです”
コメント